神戸牛は俗称
一般的に、「神戸牛」という名称に馴染みを持っている方は多いと思いますが、実は「神戸牛」という銘柄は存在しません。
最高級牛肉として認知されている「神戸牛」の正式なブランド名は、「神戸ビーフ」もしくは「神戸肉」と呼びます。
神戸ビーフは松阪牛や近江牛とならんで日本3大銘柄牛肉と言われていますが、神戸で育った牛からとれる肉を全て「神戸ビーフ」と呼ぶわけでもありません。
「神戸ビーフ」には、生産者・食肉流通業界・消費者の協力のもと設立された「神戸肉流通推進協議会」という活動団体があり、この協議会が定める厳しい定義をクリアしたものだけに、最高級牛肉「神戸ビーフ」の称号が与えられているのです。

最高級「神戸ビーフ」の基準とは?
「神戸肉・神戸ビーフ」とは、兵庫県産和牛の但馬牛を「神戸肉流通推進協議会」の登録会員(生産者)が肥育して、日本県内の食肉センターに出荷した未経産牛・去勢牛のうち、枝肉格付等が次の事項に該当するものです。
- 肉質等級:脂肪交雑のBMS値No.6以上
- 歩留等級:A・B等級
- 枝肉重量:雌230kg以上470kg以下
- 去勢260kg以上470kg以下
- 月齢は28ヶ月以上60ヶ月以下
「A」が示しているのは、「歩留等級」
生体から皮、骨、内臓などを取り去った枝肉の割合が大きいこと。
つまり、同じ体重の牛でもたくさんの肉が取れる牛がA評価となり、以下B、Cと評価されます。
「5」が示しているのは「肉質等級」
肉質については、4つの評価が行われます。
「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉の締りときめ」「脂肪の色沢と質」。
この4項目の総合的な判断から、5段階で肉質等級が決まります。
5~1で5が品質が高く、1が劣ることを表します。
「脂肪交雑」とは、霜降りの度合いを示しています。
BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)という判定基準があり、これによって評価されています。(BMS値:脂肪交雑のきめ細かさの度合いを1~12段階のNo.で表示した値。12に近づくほどきめ細かくなります。)
歩留等級と肉質等級を合わせてA5,B3などと評価します。
上記の厳しい基準をクリアして初めて「神戸肉、神戸ビーフ」と呼ばれます。
神戸ビーフのエピソード
2009年にアメリカのオバマ前大統領が来日の際に、「神戸ビーフを食べたい」、とオーダーしたのも有名な話です。
2018年1月、兵庫県は神戸市中央区に「仮称・神戸ビーフ館」を整備する方針を決定しました。
神戸ビーフを紹介する展示物のほか、観光客が実際に味わえる施設にする計画で、神戸港の近隣などを候補地としています。2017年度中に最終候補地を決め、2018年度から本格的な検討に入る予定です。
神戸ビーフが外国人観光客に大人気、輸出も好調
2018年10月18日読売新聞によりますと、国内屈指のブランド牛「神戸ビーフ」が値上がりしています。
過去最高水準が続いており、サシの入った霜降り肉が外国人観光客に人気で輸出も好調なためです。
畜産農家の高齢化などで頭数を大幅に増やすのは不可能で、需要に供給が追い付かない状況に陥っています。
10月上旬神戸ビーフが味わえることのできる人気の「ステーキランド神戸館」(神戸市)。
午前11時の開店と同時に外国人の家族連れが訪れ、目の前で神戸ビーフが焼きあがる様子を一斉にスマートフォンで撮影した。
ベトナムから来たある来店者は「神戸ビーフは柔らかく香りが良い。ベトナムでも有名で今回の旅行で一番の楽しみだった」と言う。日本の数あるブランド牛の中でも、神戸ビーフの人気や知名度は群を抜くそうだ。
